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過敏性腸症候群(IBS)の話

こんばんはたまがわです。急ですが、「よく朝の通勤電車の中で下痢に襲われて、途中で下車して駅のトイレにいくとそこは既に長蛇の列。他を探そうと改札を出ても開店中の店はコンビニくらいしかなく四苦八苦の果てに下痢便が肛門をBreak Outして何もかも嫌になって自宅へ帰る…」といった経験はありますか?僕はあります。というか、これ僕の中高時代の経験談そのままです…。もう思い出したくない…。

今回はそんな「朝の通勤・通学中に下痢に襲われる」人のためにどうすればいいかを書いていきます。よく、「こういうことは体質だから仕方がない」とか「根性が足りない」とかいう精神論(笑)を振りかざす人が散見しますが、そんなことはありません!まずは「過敏性腸症候群」という名前を覚えてください。

過敏性腸症候群とは何か

 過敏性腸症候群とはストレスが原因となって発症する腸運動の異常全般を指します。だから、過敏性腸症候群には下痢型、便秘型、ガス型…などなど様々な分類があります。しかし、20代に限っては下痢型が多く、かつあまり病気だという実感が無いままに体力的・精神的に消耗してしまいうつ病などを併発してしまうこともあります。放っておくと後で恐ろしいことに・・・なんてことのないようにこれからどのような対処法があるのかを書いていきます。

その1:消化器科へ行く

「ずばり胃腸の問題なのだから消化器科を受診すればいいんじゃないの?」ということです。そのまんまです。僕が高2で最初に過敏性腸症候群だと診断を受けたのも消化器科でした。

前回の記事で紹介したとおり内科医(今回は消化器科医)は向精神作用のある薬(向精神薬)を処方できます。過敏性腸症候群はストレスが原因ですから普通の胃腸薬ではなく向精神作用の伴ったものが望ましいです。

僕が通っていた消化器科では「イリボー」という当時最先端の過敏性腸症候群に特化した薬を処方されていました。この薬は最近まで男性にしか処方できなかったのですが、近年の調査研究により今では女性でも飲めるようになりました。医療技術の進歩は素晴らしいですね!

その2:心療内科・精神科へ行く

心療内科とはまさに心的問題(ストレス)による内臓疾患を扱う科(内科)というわけです。また、精神科という選択肢は過敏性腸症候群が神経内分泌系の異常活動を原因としているので妥当だと考えられます。まあ、たいていのクリニックでは精神科と心療内科は同じようなものとして開業されてますからどちらか一方、という事にはならないと思います。

ストレスによる身体症状は意外と長い歴史を持っています。100年前なんかはそういう疾患をひっくるめて神経症(ノイローゼ)なんて呼ばれていました。現代の精神病理学の分類に当てはめると身体表現性障害なんかが近いですかね。とにかく、ストレスが原因で下痢になったり頭痛になったりということは昔から知られていたわけです。

実際、近年の研究によると過敏性腸症候群は腸神経内のセロトニンという神経伝達物質の過剰が原因であるとも言われています。上記のイリボーは単なる胃腸薬ではなくセロトニン阻害効果があったので過敏性腸症候群に特化している、と言えたわけです。

しかし、このイリボーですが高校生だった僕にはあまり効果がありませんでした(泣)。実際に下痢が良くなったのは大学生の時にうつ状態になって精神科に通い始めてからなので、個人差があると思います。その時に飲んでいた薬の中にイリボーはなかったので、イリボーが万能である、とは必ずしも言えないと思います。

また、過敏性腸症候群に対して心理カウンセリングが有効であるというデータもあります。100年前の精神医学では薬物治療は行われていませんでした。ほとんどのノイローゼ患者は心理カウンセリングによって治療されていたわけです。全ての患者に対して有効であるとは必ずしもいえませんが、新しいものに飛びつくよりも、こういった伝統的な手法に頼るほうが意外と確実かもしれません。

まとめ

どうでしょうか。なにか役に立つ情報はありましたか?「もうストレスって一体何なんだ!」と頭を抱えているかもしれませんね(笑)。とにかく、過敏性腸症候群には様々な治療法があるのでその他のサイトを調べてみるのも悪くないかもしれません。

最後に一つだけ言っておくことがあるとすれば、あなたの症状が過敏性腸症候群でなくて他の重篤な身体疾患の予兆の可能性があることも大いにありえます。心当たりがあれば一度人間ドックなどで検査を受けてみることをおすすめします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。ではまた次の記事で、au revoir!