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僕とツンデレとハイデガー

 

僕とツンデレとハイデガー

僕とツンデレとハイデガー

 

 

 

 どうもたまがわです。いきなり広告リンクが2つあってごめんなさい。理由は後述します。

ある日、渋谷のBOOK OFFで本を漁っていたら哲学のコーナーでこんな本と出会いました。タイトルは「僕とツンデレハイデガー」。なんじゃこりゃ?そう思ってページをめくるとなかなか面白い。ということでレジへGOしたのがこの本との出会いです(文庫じゃない方)。

後にAmazonで調べてみるとなんと文庫化されている!その上大幅に改稿されているというもんだからついついポチッとして買っちゃいました。で、読んでみると両者で少し違うところがあったので上に両方のリンクがあるということです。この違いは後述します(またか)。

僕とツンデレハイデガー

と、ありますがハイデガーは最後の最後しか登場しません。

この本は簡単に言うと、哲学史の本です。哲学史というとなんだか難しく感じます。しかしながら、この本は大胆にも歴史上偉大な哲学者を美少女キャラに例えて(?)紹介してくれるのでかるーく読み通せます。

で、この本は最終的に現代社会におけるハイデガー思想の重要性を解くために必要な哲学者とその思想、重要性をラノベっぽく描いてあります。ちなみに僕のお気に入りはルネたんです。理由はまぁ...お察しください(笑)。

この本のいいところ

ずばりキャラが立ってて面白い。それに尽きます。文庫版の帯にはハイデガー研究の大家の木田元さんの推薦文もありますし、なんか海外でもアツい反響があるそうです。まあ、お堅い哲学史の本を読む気力とか体力(?)がない人でもスラスラ読めると思うのでそこがこの本のいいところだと思います。はい。

ちょっとここは...うん

ですが!この本ちょっとうーんと首をひねらざるをえないところがあります。

まず、ソフトカバー版ではうだつのあがらない若年サラリーマンの「僕」が、不慮の事故でイデア学園という高校に時空間移動(!)してくるという設定でした。で、内容も高校生っぽい感じがしていてなかなかに楽しめました。

しかし、文庫版では憂鬱な大学生の「僕」が不慮の事故でイデア学園の中学校にやってくる話に変わっています。しかし、内容はソフトカバー版と変わらないので「いや、これ中学の話じゃないだろ」というような齟齬が発生しています。哲学史の内容は問題ないのですがラノベという視点から見るとちょっとぶっ壊れかけています。いったいなにがあったのでしょうか...?

あと!キャラが立ってるとは言いましたが、言葉遣いが一定してなくてむしろキャラが崩壊しそうです!あと、なんか今時じゃない言葉遣いとか不自然な感じが全編通してあります。哲学史の本としては及第点ですがラノベとしては落第です。アイデア自体はすごくいいのですが、ちょっと残念な仕上がりです。

まとめ

では以上の点を踏まえてこの本は誰におすすめできるでしょうか?たぶん、サブカル好き、萌え豚、そこら辺の人たちでしょう。まぁ、残念とはいいながら、最初の1冊めの哲学書としてはオススメできます。もし興味があったら上のリンクから買ってみてください。たぶん近くの書店にはマイナーすぎて置いてないんで...

ではまた次の記事で会いましょーオルヴォワール!